INTERVIEW長門で働く方々の声

INTERVIEW【対談】長門市職員 × Iターン起業家で描く、長門市での起業とDX思考でつくる「幸せな未来と子供たちへの架け橋」

お話を聞いた人

長門市 企業誘致まちづくり推進課行實 一樹 さん

fleur縁・花学 主催末永 有紀 さん

長門市では、新たな事業者の挑戦をサポートし、誰もが活躍できるまちづくりを進めています。今回は、市役所の行實さんと、長門市の海に惹かれてIターンし、お花を通じて起業された末永さんに、長門市で起業する魅力や、DXセミナーを通じて見つけた「幸せになるためのDX」、そして子供たちの未来に向けた取り組みについて語っていただきました。

CHAPTER01
お互いの第一印象と、長門市での出会い

Iターン起業した末永さんと行實さんの出会いを振り返ります。女性が地方で起業する際の壁と、事業者の「土台」となって伴走する長門市の手厚いサポート体制について語り合います。

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CHAPTER02
2024年DXセミナーで見つけた「幸せのためのDX」

VRを活用した林業DXの事例など、DXセミナーでの議論を紹介。「DXとは難しいシステムではなく、私たちが幸せになるための手段である」という本質的な気づきを共有します。

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CHAPTER03
DX思考がもたらした自身の変化と、子供たちへの展開

DX思考がもたらした変化を語ります。お花を通じた情操教育や、子供たちへ「何のために働くのか」を伝えるキャリア講座など、次世代の未来をひらく取り組みを紹介します。

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CHAPTER01

お互いの第一印象と、長門市での出会い

Iターンから起業へ 長門市の海に一目惚れ

(行實)
僕は観光コンベンション協会に出向して観光振興事業をする中で、末永さんから長門市の体験コンテンツを提供していただいたりして、勢いのある、お花を扱われているエネルギーに満ち溢れた方だなという印象でした。

(末永)
私はまわりの何人かの方から行實さんのお名前を伺っていて、親しく皆さんの間を取り持っている方なんだな…と思っていました。

(行實)
僕は根底として、長門市の過疎化が進んでいく地域で、活動されている事業者が輝くための“土台”になれればいいなという思いがずっと根本にあります。
末永さんは、僕らを土台にステップアップしていただいている事業者ではないかなと思います。

(末永)
ありがとうございます。
私は長門市にIターンで就職しに来たのですが、初めてここに来たときは「こんなに海がきれいなところなら私暮らせるかも」と直感しました。
最初は子供たちをこの土地で育てることに一生懸命でしたが、一主婦・母親として過ごした中で「この長門市で何かできることならやってみたい」と思うようになりました。

(行實)
そもそもIターンで来られたのですね。

(末永)
はい。長門市に生まれてよかったと思ってもらえるような長門市にしたいと思うのが、今の活動の根本です。
長門市はこんなに良いところなので、もったいないからもっと多くの人に知ってもらえたら良いなと思っています。

女性が起業するために長門市の支援プログラム

(末永)
お花の仕事は山陽地区や都会でないとできないというセオリーのようなものがあるのですが、私は長門市にいるからこそ「長門市発信で」できることから進めていきたいです。
今はまだ女性は「何かやりたいな」と思いながらチャンスをなかなか掴めない中で、市役所主催のセミナーなどで降ってくるように情報を与えてもらえるのは本当にありがたいと思います。

(行實)
行政側としては、事業者さんの変わる“何かのきっかけ”になればと思っています。
誰かと誰かをつないでステップアップしていく形がうまくつくれるなら、それが一番ベストだと思っています。

(末永)
やはり女性が自分で勉強して起業していくのは、田舎に行けば行くほどすごくハードルが高いのです。
子育てをしていると自分の時間を削ることになりますし、いざ「仕事をしよう」と思ったときに最初のステップになることが何もなくて、そこで一つハードルがあります。

(行實)
市役所として考えると、やはりみんなをサポートしたいですし、末永さんにとってどういう形がベストかという形で寄り添えると良いなと。

(末永)
そこに市役所がやんわりと「こういうこともできるよ」と言ってくれるのは本当にありがたいです。
そのステップアップを後から助けていただけると、いろいろな人に喜んでいただけるのではないかとすごく感じました。
支えなしには絶対無理ですからね。

CHAPTER02

2024年DXセミナーで見つけた「幸せのためのDX」

長門市の75%をDXでカバーする!

(行實)
DXセミナーのグループワークでは、僕の班には林業の事業者の方がいらっしゃったので、基本的には林業をどうDX化していくかという話をしました。
細かいところを「どのようにDX化できるか」と、結構詳細部分まで話ができました。

(末永)
今、実現していることも出てきているのですか?

(行實)
はい。林業は本当に山奥の境界上で「こっちからこっちがあなたの山」という確認が必要なのですが、現場に行かないとわからない状態を避けるため、試験的に実施している取り組みがあります。

(末永)
ナビみたいな感じで?

(行實)
所有者さんにVRゴーグルを付けていただいて、林業の作業者が山に入って現場の映像を映し、ラインを引くとゴーグル中に境界が可視化できるという取り組みをしています。
長門市も75%が山ですが、課題解決をして生業として“林業家が長門市に住めるようにれば良い”という構想があります。

(末永)
うまく連携して事業ができると仲良くなれますね。

成功に向けて幸せになるためのDX

(末永)
私たちのグループは、DXは「何か幸せになるために使う」という話から、「私たちの幸せって何?何が楽しい?」という方向に展開しました。
温泉があったり食事はこういうところでとか、情報をデジタル化して個人向けのパーソナルツアー形式でできるようになると、もっと魅力が伝わるよねと。

(行實)
すごい本質的というか、「幸せになることが」という話から入ったのですね。

(末永)
そうなんです。大きな目標を決めて「住んでいても幸せにならないと意味ないよね」みたいな話で。
私、そのセミナーに行く前は絶対パソコンの技術や私たちではできないことをするのがDXだと思っていたのですが、「そういう楽しいことがDXなんだよ」と言われるとすごく身近に感じて。

(行實)
僕たちもDXと言ったら「何かのシステムを入れること」がDXの形で、逆にそのシステムが使いづらくて面倒くさくなっていることが結構あるのですけど、「幸せになるため」という設定から落とし込んでいくと、確かにおもしろいかもしれないですね。

(末永)
何をするにしても、やはり人間が「幸せだな」「楽しいな」と思うことが基本になって何かが起こっていくんだなということが、すごくよくわかったので目標になりました。

CHAPTER03

DX思考がもたらした自身の変化と、子供たちへの展開

花とDXの化学反応

(末永)
あれからすごく思ったことは、「お花でみんなを幸せにしていくって何なのかな?」ということです。
お花をアレンジする工程で3Dの空間認知能力が鍛えられたり、情操教育の面で役に立つことが調べてわかりました。
花で教育をすることで、10年後はもっと明るくて、問題解決も今の私たちとは違う方向から考えられる子供たちが育つのではないかと。

(行實)
DXセミナーを受けてから、花を通して人材育成をしているという認識でいらっしゃると。

(末永)
はい、このDXセミナーに参加して、大きな目標を立てて俯瞰して見ながら、今の時点で何ができるか落とし込んでいく工程が自分の中ですごく腑に落ちて。
考え方を一つ変えたら、すごくスマートに目標に落とし込めるようになりました。

(行實)
「目標を定める」とはこういうことなのだと、DXセミナーですごくわかったのですね。
そのきっかけになれて光栄です。

(末永)
DXって「デジタル」だから絶対勘違いするではないですか。
自分の目標があって、ここで何のツールが必要なのかを引き出してくること、新たな価値を生み出すことがDXということがわかったので、すごく気持ちが楽になりました。

子供たちのためにDXを展開

(末永)
この思考実験に基づく業務の見える化は、小学生や中学生などの子供たちにもすごく使えるのではないかと思いました。
そこで、小中学生のキャリア講座を開催させていただいたときに、DXセミナーの思考を元に「何のために仕事しているのか?」から始めました。

(行實)
なるほど。

(末永)
「みんな幸せになりたいから仕事をしているし、みんなに幸せになってほしいから『勉強して』というんだよ」と話をしたのです。
お花が好きな子が集まっていたので、「お花屋さんになるなら何が必要と思う?」と問いかけました。

(行實)
何が必要なのでしょう?

(末永)
実は、一番大事なのは“コミュニケーション”なのです。
お客様が何を求めているかを聞いて、その要望に応じたものを生み出すこと。だから「人の話をよく聞いて引き出すことも大事だし、人が好きということも大事だよ」という話をしました。

(行實)
目標を定めることやコミュニケーションの大切さは、今の僕にも通じる話でした。
「お花屋さんはコミュニケーションが大事なんだな」というのがすごく伝わりました。

(末永)
お花に関わるにしても作る人もいれば研究する人もいるし、医療関係に行くこともできる。「だから人生はいろいろな道があるので、それをたくさん見つけてね」という感じで終わったのです。
DXセミナーがこんなに役に立つとは思わなかったです。